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小型シリンダーオルゴール Small Cylinder Music Box |
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ここでは現在最も多く普及している、汎用タイプのシリンダーオルゴールについてです。 このホームページでは、 組み込み用オルゴール=汎用オルゴール=安いオルゴール=小型シリンダーオルゴール として書いています。 これらのオルゴールは世界中でヌイグルミやおもちゃだけでなく机やイス、その他の日用品に至るまで利用されてきました。 組み込み用に量産されるオルゴールは、三協精機(SANKYO)のものが世界的に見ても一番多く、非常に安価なために様々なものに組み込まれました。 ヨーロッパでは、トーレンスなどのものが多く使われましたが、最近では中国製のものが多く出回っています。
小型シリンダーオルゴールの仕組み 現代の小型のシリンダーオルゴールでも100年前のアンティ−クオルゴールと全く機構は同じです。 下の2枚の写真を見てください。 上がシリンダーオルゴールのページで使ったアンティークオルゴールの写真で、下が現代の小型オルゴールの写真です。 比べればわかると思いますが、ただ配置が少し変わっているだけです。
11は曲のチェンジ機構の一部なので、下の方の写真には該当する機構はありません。 量産ができるオルゴール 最近ではシリンダーへピンを植え込む作業も自動化しているそうですが、昔は職人が手で1本1本植え込んでいました。 今でもリュージュは伝統を守り職人が植え込む作業を続けているそうです。<修正:2004年12月 ピンの植え付けは10年以上?前から自動化のみになったようです。) 一方、このページの見出しの写真のようなオルゴールでは、板状の金属をプレス加工してピンの代わりとなる突起をつけて、それを円筒状に巻く加工をすることにより、シリンダーを作っています。 また、樹脂(ジュラコン)でできたギアなどの部品を導入することによりコストを下げ、現在では大量に作れば100円を切る価格にまで下がるようになりました。 量産をして、いかに安くするかを考えたときに生産性の高いいろいろな方法を編み出したのでしょう。 これらの方法があったからこそ、身近なものとして今の時代までいろいろなものに組み込まれてきました。 もしこの方法がなかったら、オルゴールの歴史は終止符を打っていたかもしれません。 小型シリンダーオルゴールの動力は大きく分けて2つで、スプリングモーター(ゼンマイ)式と手回し式です。 手回しオルゴールは機構が簡単になるためにより安価になります。 最近では時計などによく組み込まれているオルガニートはモータードライブ式です。 小型オルゴールなどは、どの家庭にでも1つや2つはあるのではないでしょうか? それらは普通ヌイグルミなどに入っていたりしているものですが、その玩具などが壊れた場合には、オルゴールを取り出して木箱などに固定してみてください。 しっかり固定すると今まで聞いていた音量音質ともに驚くほど良くなることがあります。 実は、小型のオルゴールについて特に詳しく調べようと思いませんでしたが、良く考えてみると日本のオルゴールの歴史はほとんど語られてなく、その歴史はこの小型オルゴールの歴史といっても過言ではありません。 現在殆どの文献は海外のもので、日本で出版されているものはわずかです。 当然ですが、海外の出版物では日本の小型オルゴールを取り上げることは皆無に近いために日本のオルゴールのメーカーがどのようなものを作っていたか?何社あったのか?何に組み込まれていたのか?などの資料がありません。 そこで、私は小型オルゴールを調べることからこの調査をはじめようと考えました。 ということで、おそらく誰もやらないような、小型のオルゴールを1台1台集める地味な活動を始めたのでした。・・・で小型オルゴールコレクションにつづく |
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