自動演奏楽器
Musical Auto Player

ヴィオラーノ・ヴァーチュオーゾ

VIOLANO VIRTUOSO

 

数多くの自動演奏楽器がありますが、製作者にとって、最高の技術を要するのがヴァイオリンといわれます。

ヴィオラーノ・ヴァーチュオーゾは、ミルズ・ノベルティ社が作った自動演奏楽器の傑作として有名です。

ピアノを伴奏に、時には掛け合いをしながらヴァイオリンが美しい演奏をするこの自動演奏楽器ですが、以下の点で評価が高いです。

 

大きさが小さくピアノ1台分のスペースで置ける
演奏表現がうまくできている。
音量のバランスが良い
電気式(ソレノイド式)
1本のバイオリンで演奏できる(複数のヴァイオリンで1台分の演奏をするタイプもある。)

 

ピアノの上に取り付けたバイオリンユニットは、非常にコンパクトで、バイオリン1台での演奏が可能、ソレノイドという電磁石を使うことにより、応答もはやく確実に弦を押さえて演奏ができました。

当時はこの方式を使ったものはなく、現在の自動演奏楽器のほとんどがソレノイド方式であることから考えても大きな発明だと思います。

 

ということが言われていますが、実はミルズ社は、他でも電気的な自動演奏楽器を作っていたので、その応用で、このヴァイオリンの演奏に挑戦したのだと思います。

 

またミュージックロールを読み取る方式も他の自動演奏楽器と少し違います。

ロールに開けられた穴により、電気のスイッチが直接ON、OFFするようになっているところも特徴的です。


他のニコロデオンのように鍵盤部分を残さなかったためにキャビネットは非常にシンプルです。

このページの写真は弟子屈欧羅巴民芸館さまからご提供いただきました。

 

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