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実践企画 トーレンスの修理(オークションは怖い編)
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このページは、徹夜の仕事の合間を縫って書いているので、 少し他のページとノリが違うことご了承ください。 |
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わー、やっちゃいました。 YオークションでトーレンスのAD41が出ていたので入札してしまいました。 まずはどのような出物であったかの概略から、 問題があると困るのでXで文章そのままのコピーは避けました。また、写真は撮った人の著作権の都合で載せられません。 出品者(評価): XXXXXXX (1276) 商品の情報 現在の価格: X6,050 円 残り時間: 終了 (詳細な残り時間) 落札者: XXXXXXX (41) 数量: 1 入札件数: 8 (入札履歴) 開始価格: 50,000 円 入札単位: 1,000 円 出品地域: 東京都 千X田区 開始日時: X月 7日 20時 32分 終了日時: X月 9日 20時 32分 オークションID: c855941XX 【卓上オXゴール】THORE×S ド×ツにて購×品 お買×得! こ×度は、こちら×商品にご興味頂き×りがとうご×います。 中古品×す。 商品名 THORE×S メーカー 製品仕様 商品につ×て THORE×S THE MAGIC FL×TE。 ド×ツ、ミュ×ヘンにて購入×た商品です。写真記載×通り、破損箇所があり×す。 楽曲の演奏は問題ありません。 付属品 本体のみ×す。 というようなもので、写真を見た限りではキャビネットが破損している写真が3点で他に特に問題はなさそう。 何しろ、「楽曲の演奏は問題ありません。」の一言で大丈夫じゃん!ということで入札。 質問で、「他に何か問題はありませんか?教えてください」の文章を入れたが返事はありませんでした。 でも物がついてみてからびっくり! プレイする前から、いきなり、落ち込みました。 この後は怖いので、18才未満は見ない方が良いかも? . . . . エッ!見たい? . . . . . . . . おっ!これは何だ! ポロ ポロ . . . じゃーん! 見事な錆び加減! ということで、とても演奏できるようなものではありませんでした。 解説:症状をまとめると
コームの侵食は完全には直らないが、おそらく修理に出してきっと入札以上の価格がかかる状態。 オークションはリスクが本当に高いと思い知らされました。 このオルゴールのどこが、「楽曲の演奏は問題ありません。」なのでしょうか? ものすごい音痴に、耳をふさぐどころか笑っちゃいます・・・・・・。 相手が悪かったのだろう!ということで気を取り直して とにかく自分で治すことにしました。 入札したのは私ともう一人の方、もしこんな状態だと知っていたらきっと入札しなかったでしょうね! 皆さんも、気をつけてくださいね! さて、この中で修理をするにあたって難しいところは?
赤字で書いたところです。
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第2部 ご家庭でできる簡単な修理の仕方(300分クッキング)
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まずは道具です。 オルゴール専門の道具を、調達することはできないでしょうから 今回は ご家庭にあるものだけでやってみましょう!
とにかく、ブラシなどで軽くサビをおとしてからコームをはずします。 この場合にネジは4つあるのですが、どれも、ネジが止めてあるところは正確にわかるように写真を撮っておきます。 微妙なズレでも許されないときがあります。 とくに、歯の先端とダンパーとスターホイールの位置関係は重要です。
ネジをはずしたら、スターホイルとダンパーは、できればはずさないで、写真のようにハケやハブラシで掃除します。 ハブラシは山ギリカットでなくても良いです。ちなみに、私は未使用のものをオルゴール専用に使ってます。 オルゴールは好きですが、ハブラシは・・・・・
ブラシには、オイルなどをつけて掃除すると効果的です。 ハブラシは、スターホイールを曲げない程度に力を入れてゴシゴシ磨きましょう。 ハミガキクリームはつけないでください!
周辺にサビが飛んで汚れるので、タオルなどで良くふき取るか、周りにカバーを掛けましょう。
こうなったらOKです。 とにかくキレイに並べばOKです。間隔が狭くなっていたり、スターホイールの回転がおかしくないか? などをこの時点でよーく見ておいてください。
ハンドルを差し込む金具が取れているのは、クギが壊れていたので、同じクギを用意して交換しました。(略) それ以外にもネジも悪くなっていましたが、私は一度悪くなったネジの場合に、はずした後で、マイナスのネジをプラスに変えてしまいます。 (勿論オリジナルのマイナスのネジは取っておきますが・・・・)
他の金属もこんな感じできれいにします。 基本的に真鍮などは簡単です。 真鍮用のコンパウンドでも良いですし、それこそハミガキクリームでもOKです。 いずれにしても掃除した箇所は綺麗に水分や指紋はふき取る必要があります。
#240のヤスリではガンコについた錆びを取り、#600番で仕上げます。 普通、この後でコンパウンドで仕上げをしますが、今回は時間が無いので省略しました。
問題はやはり鉄の部分です。下記の通り完全には直らないので、さびが残らない程度に落としたら 防錆材を塗っておきます。 本気でヤスリをたくさんかければ跡はほぼ残りませんが、それは実質削ってしまって綺麗にするという方法なので 私は最低限の切削にとどめます。 (今回は時間もないことですし、少し手抜き) 上の写真では良くわかりませんが、スピードコントロールやストップスイッチの微妙な位置の狂いも治しています。 丁度矢印のあたりにあるハリガネ類が微妙に変っていることがおわかりでしょうか? ついでにキャビネットも修理しました。(略)
さあ、最後の問題のコームです。
軽く錆びをおとして※、はずした図が上です。 なぜか白い粉が・・・・・ さっきは茶色だったのに、今度は白? そう! 白は、鉛の錆です。これを吸ってはいけません。
きれいに掃除しましょう! 掃除がおわったら、音を聞いてズレなどを調べます。 私は自分の耳で適当?に合わせますが、電子チューナーがあると便利です。
音程の合っていないところのマークなどをコームの裏にマーキングしました。 赤字で書いてあるのはコームの音階です。CDEFGABなどとかいてあります。 ピンクの矢印のところは、紙やすりで削った跡です。 そして、低音の鉛は、棒ヤスリで削ります。 どういう法則で削ると音程が合わせられるかは、コームのチューニングを参考にしてください。
※コームに付いた錆びによる黒い点などは普通はもう少し削って綺麗に処理しますが、トーレンスのコームは他のオルゴールに比べ薄いので、あえて削ることはしません。 とにかく治った! めでたし、めでたし! 最初の状態の写真を撮っておかなかったので比較は出来ませんが・・・・・一応綺麗に? ちなみにマネをすると危険です。 捨て身の精神でこのようなレポートを書いているので、良い子は絶対にまねをしないでくださいね! あなたのオルゴールがただの置物になってしまいますよ!
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