ハープ全般
All harps

ハープの表面塗装について

Surface painting of harp

 

ハープの表面塗装については、あまり書かれた文献が無いので、書いてみようと思いまとめてみました。

 

普通、多くのハープを比較してみるという機会はあまりないと思いますが、塗装には色々な種類があります。

ハープの場合には、他の多くの楽器に比べて大きな木材を使いますから、木目を生かした木を綺麗に見せる方法なども工夫されてきました。

ただ、塗装によって、その楽器の寿命や、汚れ方を左右します。

普通考えられるのは下記のものです。

白木のまま
ラッカー塗装、ニス塗装
アクリル塗装
ウレタン塗装
ガラスを含有した塗装
オイルステイン

また

これらの仕上げ方法は

つや消し
半光沢
光沢

となります。


工房などで、天然素材の持ち味を生かすために白木のままのものもありますが、これらは保存方法や扱い方に注意が必要です。

白木の場合には、直接湿度の影響を受けやすいので、当然室内の湿度調節が必要です。

また、長く使っていると手で触った汚れなどで、色が変色していきます。

また、水などがかかるとその時には問題なくても、後でシミになって残る場合があります。

白木に簡単のワックスを塗って、表面の変質を防いでいるものもありますが、そのようなものの場合には、製作時に使われたワックスを分けてもらいなるべく同じものでお手入れしなくてはなりません。

また、白木の家具を綺麗にする漂白剤のようなものが売っていますが水性の為に、ハープの場合にはあまり使わないほうが良いと思われます。

ほとんどの場合には、つや消しの状態または、半光沢となります。


半光沢仕上げのものは、海外で作られたもので多く見られます。

ラッカーやニスなどの塗装がされているものもあり、それらは作り手によって違います。

基本的に、白木よりは扱いが楽になりますが、問題は、ぶつけたとき等の修復にあります。

光沢の度合いをうまくあわせるというのは、かなり難しく、たとえ再塗装しても修復箇所をうまく隠すことはなかなかできません。


一番扱いが楽なのが光沢仕上げです。

これはピアノなどと同じように普通に扱えます。

最近はウレタン塗装やガラスを含有した塗装をされたものもあり、表面の光沢が落ちにくくなっています。

ほとんどのものは、サウンドボードには気を遣い、サウンドボードだけ違う塗装を施しているものもあります。

ガラスを含有した塗装の場合には、ぶつかると白くなる場合があり、ほとんどその場合には、個人でうまく治すことは出来ません。

通常は、クロスでからぶきするだけでその美しさが保てるので、非常に楽なのが特徴です。


表面塗装はいろいろあるのですが、ハープを買うにあたり、どれを選ぶかは、人によってさまざまでしょう。

当然見た目も大事でしょうが、当然のことながら音が良いという重要な要素を欠いていては問題があります。

また、価格が安いからといって悪いということではないということも知っておいた方が良いと思います。

あまりにも暗い塗装は、木目を隠している場合もあるので注意が必要です。

 

 

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