ストリートオルガン
STREET ORGAN

ストリートオルガン

STREET ORGAN

 

街頭で、手回しのオルガンを鳴らしているのを見たことがありますか?

あの手回しオルガンこそがストリートオルガンと呼ばれるものです。


 

本来のストリートオルガンはパイプに空気を送り込む仕組みになっているパイプオルガンの小型のものを指しリコーダーと同じ原理の笛を使っています。

中にはローラーオルガンオルガネッテのようにリードを持ったものもあります。

 

そして、現代にいたっては、見かけはアナログですが中は電子音であったり、音はアナログでも制御はコンピュータのものもあります。

このホームページでは基本的に電子楽器については触れないので、従来のストリートオルガンについて書こうと思います。


ストリートオルガンの基本原理

ストリートオルガンは、まず空気を送らなくてはなりません。そのためにフイゴを使います。

フイゴはジャバラと弁を使って吸って、吐いての交互を繰り返すので、いつも空気を安定に送る事が出来ません。

そのために、2つ以上のフイゴを使って交互に空気を送れるようにします。

さらにそれでも、空気が多く出るときなどには空量が少なくなるので風箱という空気を溜める部分を作ります。

そして、その風箱から空気を笛に安定して供給ができるわけです。

 

送られた空気は、ミュージックロールの穴を通って笛に送り込まれます。

と書きたいところですが、そのような構造になっていないオルガンもたくさんあります。

 

非常に説明するのが難しいのですが・・・・

穴の開いたところから空気を逆に吸い込み、その吸い込んだことにより風箱と笛との間の弁が開くという間接的に空気を送る方法をとった自動演奏オルガンも少なくはないのです。

この方が確実に同じ風量を供給することができるためです。

 

以上のような原理ですので、ハンドルを廻すと、ミュージックロールのロールを巻くという作業と、フイゴを動かすという作業を同時に行います。


ミュージックロール(ペーパー)

ストリートオルガンミュージックロールの穴を見るとその楽器の出せる音の数がわかってきます。

20NOTE(NOTEという単位と思ってください) 31NOTE  ぐらいが標準といえるでしょう。

これらのミュージックロールは今でも海外で製造販売をしているので、(半手作り?)注文すれば、時間はかかりますが取り寄せられるでしょう。

また、14、16、26などもありますが、これらは入手しにくいかもしれません。

また、WALTZER などはそれぞれのミュージックロールが違うので、見つけるのは非常に難しいし、それがどのようなものであるかを的確に指示をしないと入手は不可能です。

 

普通小さいミュージックロールには1本に1曲ですが、大きくなると5.6曲が1ロールになっているものも多くあります。


パイプの数

パイプの数(笛の数)は、例えば20NOTEの場合20本だと思いがちですが、ストリートオルガンの場合は、高級になるに従ってパイプの数も増えていきます。

どうして20本以上必要かというと、幾つかの理由があります。

1 異なる音色のパイプを用意して切り替えることにより、曲に変化をつける。
2 1つの音階につき、2本づつのパイプを用意してマンドリンのように、コーラス効果(はもらせる効果)を狙う。
3

高音もしくは低音の音量を上げる。

4 異なる音色のパイプを用意してその組み合わせで倍音を変化させる。

 

ということで、普通オルガンのスペック表を見ると必ず、NOTE数とパイプの数が別々に書いてあります。

また、もし書いてなくても、買う時には聞かないとならないでしょう。

 


巻き戻し

ミュージックロールは演奏が終わると、空のリールにすべて巻き取った状態になります。

すると、ビデオテープのように頭に戻す必要がでてきますので、逆に巻き戻す機能が必要です。

 

次のミュージックロールを演奏するときに、その巻き戻したいリールを演奏するリールの横に並列にセットして一緒に巻いていき、巻き戻してしまう方法や、

リワインダーという、演奏するときよりも高速に回転するものがついているものもあります。

 

また、中にはリールを使わずに、ミュージックロールミュージックロールの端をつなげてループ上にしたものや、巻紙状ではなく紙を折っていきブックレットのようにジャバラ折りをしたもの(ミュージックブック)もあります。

 

 

 

 

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