|
|
E14 ピアノチター Piano Zither |
|
|
|
弦の数 |
32本 |
Strings | 32 |
音階 | ダイアトニック+F# | Scale | diatonic+F# |
コード専用弦 | なし | Chord Strings | no |
コード演奏機能 |
あり |
Chord Function | 9Chords |
サイズ | 530mm 330mm | Size | 530mm 330mm |
サウンドホール | 1 | Sound hole | 1 |
推定販売年 |
1880年代から1900年ごろ |
Age (circa) |
about 1880 Pre -1900 |
複弦 | なし | Double string(like mandolin) | no |
現在の入手におけるレア度 | ★★★★★ ★★★★ | Rare | 9/10 |
サンプルのメーカー | Muller’s(Uの字は上に2つの点がつくドイツ語のウームラウトです。) | Maker | Muller's |
基本構造: ハープの上に鍵盤がついており、鍵盤を叩くとコードやベースを奏でます。 |
演奏概略: 机のような平らな所において演奏します。
左手でコードのボタンを押して、右手で演奏します。
|
名前の由来(推測): 不明
|
1900年近辺になるとMuller’sも表示を「AUTO HARP」から「AUTOHARP」の合成語にしています。 従って、E16 エラート よりも後にできたものだと推測します。 |
|
右端の鍵盤は少し下におちていますが、このBOXの中のハンマー自体が壊れて落ちていてたため、後に修理しました。 黒鍵と白鍵がありますが黒鍵はベース音のみを叩き、白鍵はコードを叩きます。 ちょうど当時に流行っていた、ボタン式のアコーディオンの伴奏ボタンのような役目を果たします。 鍵盤を挟む上下の空いている場所には、コード名が書いてあったラベルが貼ってあったと思われます。 (なにしろ、この楽器については全く資料がないために比較すらできませんので推測で書いています。) |
|
弦の上に鍵盤を置くとなると、ハンマーが叩くためのストローク(距離)をある程度稼がないと音が出ません。 そのために、このような高い(厚い)BOXがついてしまいます。
|
|
実は、Muller’sのハープにはどれにも、このような金具がついています。 もしかすると、ストラップのようなもので肩からかけての演奏をした可能性もあると思っていましたが、ハリガネでできた譜面立てを立てるための金具のようです。 やはり、この楽器は卓上で演奏されたようです。 |
コメント |
この楽器と似た原理でピアノとの中間的な楽器は19世紀だけでも、少なくとも3機種は確認されています。 ドルセオラ、ピアノチター、ピアノハープです。 ドルセオラ(ドルチェオラ)はそれぞれの弦に鍵盤がついていて、まさにグランドピアノをそのまま小型にしたような形をしています。ドルセオラのページはここ が良くわかります。(価格もグランドピアノが1台が買えるぐらいします。) また、このピアノチターは伴奏に鍵盤がついていますが、ピアノハープはメロディに鍵盤がついています。 これらは、量産されたものですが、これ以前に同じような試みをしたことはチェンバロ以前の歴史に見られます。 ほとんどの書物では出てきませんが、おそらくピアノのようなフエルトのついたハンマーを両手に持ちダルシマーのように弦を直接叩いていた時代もあったことだと思います。 鍵盤によって弾弦することにより、演奏が容易になることは言うまでもありません。従って音楽の進化に伴い小型ハープのように苦労する割には早く複雑な演奏ができない楽器は衰退していったことは明らかです。
|
GCDFGAH CDEFF#G CDEFF#GAH CDEFF#GAHC DE
|