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オルガネッテ Organette |
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小さな家庭用オルガンのことをオルガネッテと呼びます。 従って、自動演奏をしないオルガンでもオルガネッテという名前のオルガンもあり、タイトルをどうつけようか迷いました。 ここでは、ローラーオルガンより少し前の時代から欧州やアメリカで流行した家庭用の手回しのオルガンについて触れようと思います。 本来ストリートオルガンと呼ばれるようなオルガンは音量も非常に大きく、街中で演奏して人を集めるのに向いていましたが、これらのオルガネッテはそれよりも音量はかなり小さく、家庭で楽しめるように大きさも小型になっていきました。 といっても、家庭で楽しむには十分な音量があり、6畳間ぐらいだとうるさいぐらいです。 ストリートオルガンのほとんどは、パイプを使ったパイプオルガンなのに対して、これらはリードを使ったリードオルガンです。 リードとはハーモニカやアコーディオンなどと同じように、金属のバネのような板が振動して音を出す発音方法で、笛の構造とは違います。 これを使うことにより、大きさを小さくすることができるだけでなく、安価で安定した量産ができるというメリットがありました。 勿論当時売られていた値段も、量産効果により、はるかに安く(25%−10%ぐらいの値段)購入できるものでしたからそれなりに普及しました。 ローラーオルガンができる前は、当然紙のミュージックロールで、家庭用としては14音から20音ぐらいのものが多く出回りました。 代表的なものとして、オルガニーナ、オルガニータ、ハーモネッテ、チェレスティーナ、マンドリーナなどなど無数にありその名前を適当に言ってもあたるぐらいのたくさんの種類がありました。 しかし、いづれも、少し構造が違う程度で、形や、特許をのがれるための対策を打って次々新しいモデルを作ったのですが、音などはあまり変化がないモデルチェンジのようなものが多くあります。 構造を知りたい方はオルガネッテの基本形を参照してください。 これらのオルガンは、アメリカでは後にローラーオルガンの爆発的なヒットのために影をひそめました。 |
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