ここでは弓型のハープを中心に書いていきます。
ペダルハープはペダルを使って、レバーハープはレバーを使って・・・・・・
などを書いてもおもしろく無いので、弦楽器ならではの奏法について考えてみました。
私は、ギターを弾いていたので、ギターの奏法は知っていたのですが、それと同じことがハープで行なわれているとは思いもよりませんでした。
1 グリッサンド |
まさしく、ハープといえば「ドレミファ、ミファソラ、ソラシド、シドレミ・・・・・」のように流れるように長いグリッサンドを語らないわけにはいきません。
よく聞くのはグランドハープ(ペダルハープ)です。もちろん、ケルティックハープ(ケルトハープ)でもできないわけではありませんし、アルパでもライアーでもできます。
しかしながら、グランドハープではペダルを使うことにより、瞬時に、半音をつくり、スケールを変える事ができるために、明るいグリッサンド、暗いグリッサンドなど思いのままです。
それに比べると、他のほとんどのハープでは本来のスケール(ダイアトニック)でのグリッサンド以外は苦手です。
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2 ピチカート |
弦に軽く触り、(他の手で)少し強めに弾くと、音がのびなくなり、ポッ と音が切れ、本来のハープの余韻を殺すことができます。
もちろんこれはハープによってはできませんし、できたとしても全部の弦で可能なわけではありません。
練習と多少テクニックが必要です。はっきり言って、ギターのピチカートに比べればはるかに難しく感じます。
また、弦の中心をヘタに押さえてしまうと、3のハーモニクスになりかねません。
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3 ハーモニクス |
弦の丁度真中の位置をさわり、弾くと同時に離すと、1オクターブ高い澄んだ音がします。
コツはとにかく、はじいた後にすぐに触っている指(手のひら)をどける?ことです。
普通は真中の1/2の位置ですが1/4や1/3でも理論上できることになっています.。しかし難しい上に音量は1/2よりもかなり小さくなります。
弦の中央を手のひらで触れたり、指で触れたりいくつかの方法があるようです。
また、楽器の種類によっては、高音が出にくかったり、低音が出しにくかったりといろいろです。
(ハーモニクスはフラジオレットと呼ばれることもあります。)
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4 トレモロ |
主にアルパ(パラグアイハープ ラテンハープ)で使われる奏法ですが、張力がある弦のみ有効です。
丁度マンドリンを弾くように1本の弦を1本の指で素早く往復させて弾きます。
人さし指に親指を添えても良いかもしれません。
また、ギターのトレモロ奏法をやってみたところ高音の弦だと問題なくできました。
ギターのトレモロ奏法とは小指以外の4本の指を使うため、やはり練習が必要です。
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5 その他 |
その他にも、むちゃな奏法はいろいろあると思います。レバーを微妙に動かしてビブラートとかいうのは聞きますが、同じ弦楽器ですから、ギターの奏法はほとんど使えるのだと思います。
弦を手の平で叩いたり、胴をパーカッションのように叩いたり(アルパではありましたね)、ラウンド弦を交差してスネアドラムの音を出したりいろいろ楽しんで下さい。弓でも弾いて・・・・・それから・・・それから・・・・・
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6 エトゥフェ |
奏法というのかわかりませんが、ハープの消音です。ハープの楽譜にはエトゥフェマークがついているものもあり、余韻を完全に消すことによって、次の和音を邪魔しないためには、なくてはならないものです。
曲によっては演奏中にきっちりと消音ができないと、だらしない曲ができあがりますので、弦をはじく以上に頻繁に音を消すものもあります。
(言語によっていくつかの呼び方があります)
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楽器によっては演奏不可能な奏法もありますし、また呼び方もいろいろです。
ハープの音量は、楽器によってもかなり差がありますので一概に言えませんが、奏法とサウンドボックス、弦の張り具合で決まります。
下はアイリッシュハープ(フロアハープ)を標準とした場合です。
各ハープで、強く弾く方法などもそれぞれあるのですが、それは考慮に入れていません。
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ハープ名称
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標準的な弾き方
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音量
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1 |
グランドハープ(ペダルハープ) |
指の腹で引っ掛けるようにして弾きます。 |
かなり大きい |
2 |
アイリッシュハープ(ケルティックハープ) |
指の腹でなでるように弾きます。 |
普通 |
3 |
アルパ(インディアンハープ) |
指の腹と爪ではじくように弾きます。 |
やや大きい、人と楽器によってかなり差がある |
4 |
ルネッサンスハープ(ゴシックハープ) |
指の腹でなでるように弾きます。 |
やや小さい(ものによってはやや大きい)
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5 |
ライアー(ゲルトナーライアー) |
指の腹でなでるように弾きます。 |
やや小さい |
「なでるように」と書きましたが、「弦に触れて放す」「弦に回転を与える」、「弦を回すように」などといろいろな表現の仕方があるようです。
また、アイリッシュハープなどは、弦をナイロンにしたり金属にしたり、ゲージ(太さ)のランクを上げて硬く張ったりといろいろです。
ちなみに、ここで一番大きい音量の出るグランドハープでさえも、オーケストラでは、ハープの音量は他の楽器よりも音量が小さい場合が多く(特に高音が響かない)PA(アンプなどの機材)で調整する場合が多いようです。
当然それぞれのハープで弾く曲の傾向(ジャンル)が違うわけですから、音量や奏法が変わっても問題はありません。
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