H ハープ
HARP

H2 アイリッシュハープ ケルティックハープ

Celtic Harp(Irish Harp)

日本ではアイリッシュハープ(Irish Harp) と呼ばれることが多いのですが、海外ではケルティックハープ(CelticHarp) と呼ばれることの方が多いと思います。

主に、アイルランドやイギリスなどの民謡を弾くときに使われていたハープなのでフォークハープという呼び方もあります。

柔らかく乾いた音は、どことなく哀愁のこもった曲を弾かせると最高です。

また大きさや、弦の数、音域音階など多種多様です。

 


日本の住宅事情を考えると、グランドハープよりははるかにお手軽だと思います。大きさは大きいもので1500mm小さいもので500mmぐらいからあります。

大きいものは床において演奏するフロアハープ(Floor Harp)、小さいものは膝の上や抱えての演奏が可能で一般的にラップハープ(Lap Harp)と呼ばれています。ラップハープと呼ばれるものには他にも幾つかあります。

本来はナイロンまたはガット弦のハープでしたが、今では金属の弦を使うものもあり弦の種類によっても音色が変わります。


このハープはグランドハープと異なりペダルがないためにノンペダルハープと呼ばれますが、シャープレバー(シャーピングレバー=sharpening lever)という機構を弦ごとにつけることが可能です。

レバーが付いているハープという意味で、レバーハープと呼ばれることもあります。

シャープレバーは、レバーによって半音上げることができ、本来クロマティックではないこのハープにとってフォークソング以外を演奏するためには必要不可欠と言えるでしょう。

シャープレバーは後付けもできますが取り付け時に、各弦ごとに、半音上がるように調節しなくてはなりませんので購入時からついているものを選ぶのが良いとされています。

また、シャープレバーは回転式のものと直線に倒れ込む方式とがあります。

当然、全ての弦にシャープレバーをつけることもでき、全てについたものをフルレバーと呼ぶことがあります。

 

演奏中にシャープレバーを切り替えることもできますが、ペダルハープのように頻繁に音を切り替えての演奏は無理です。

 

 


また、特殊なものとしては、各弦にレバーをつけるのではなく、グランドハープの7つのペダルのように、7つのレバーが上部についているものもあります。つまり、グランドハープと同じようなリンク機構をもっていてそれをレバーで操作するタイプです。(Douglas Harps Amherst MA. )

 


アイリッシュハープは入手は比較的簡単ですし、種類も非常に多くでています。メーカーも小さな工房まで合わせると50以上はみつけられます。

最近のものではパキスタン製のハープが多く出回っています。以前見たものはクオリティが低くおもちゃのようなものでした。

でも、先日、機会があり購入したものは、ヨーロッパの市場向けに作っているもので、かなり音や作りが良くなっていて最近愛用しています。

値段は非常にばらつきもありますし、購入にあたってはある程度の弦の数や、何を弾きたいかなど下調べをしてから買う必要があるでしょう。


また、形状により、ゴシックハープという名前をつけているものもありますが、ゴシックハープルネッサンスハープから変化していき最終的にグランドハープへ結びついたという歴史があります。

歴史が長いために、いろいろな形状、デザイン、弦の数があり、呼び方もこのページに書ききれないぐらいあります。

とくに、各製造メーカーがエンジェルハープ、サウルハープ、スタジオハープなど独自の名前をつけて販売しているので、それらの固有の名称と一般的なこの楽器を示す名称が区別つきにくいのが現状です。

奏法についてはこちらを参考にして下さい。

弓型ハープのチューニングについて

 

あなたはこのハープをどの名称で呼びますか?名称ランキングはこちら

フォークハープ
レバーハープ
ケルトハープ
ノンペダルハープ
アイリッシュハープ
ケルティックハープ

フックハープ

フロアハープ+ラップハープ 
クラルサッハ

 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 参考資料 ラップハープ

標準的な弦の数:19-26

チューニング:ダイアトニック(レバーを付けた音階は半音変化させることが可能)
弦のカラーコード:はCが赤でFが青
サイズ:600-900mm
レバーを付けたタイプは半音を出すことも可能でレバーハープとも呼ばれます。

重量:標準的なもので8キロ以下

 
 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 参考資料 フロアハープ

標準的な弦の数:22-36

チューニング:ダイアトニック(レバーを付けた音階は半音変化させることが可能)
弦のカラーコード:はCが赤でFが青
サイズ:900mm-1350mm
レバーを付けたタイプは半音を出すことも可能でレバーハープとも呼ばれます。
重量:標準的なもので5kg以上20kg以下
 
 

 

 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 音階表

色は標準的な弦のカラーコードを表します。(ピンクは赤の弦、シアンは青または黒の弦を張ります。)

音階 C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B C
オクターブ
1
2
3
4
5
6
19                                 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
22                             1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
29               1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

1

36 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

1

1 1 1 1 1 1

1

 

弦数
サンプルとしたケルティックハープの名称
サイズ(約) SIZE
19 Pixie Harp 760mm 31" high
22 Heather Harp 900mm 36" high
29 Minstrel Harp 980mm 38" high
36 Meghan Harp 1300mm 51" high

小さいタイプのものは、やはり曲を弾く時に音が限られて実用になりません。

ハープらしさを考えるならば26弦以上、普通に弾く場合でも最低でも22弦程度のものは必要と思われます。

注意:オクターブの数字は便宜上振ったもので、弦を購入の際には、弦番号などをご確認ください。

レバーをつけると、つけた弦は半音上げることができます。
 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 音階表2

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 26弦(他にもタイプがあります。)ラップハープ

音階 C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G
オクターブ
1
2
3
4

 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 30弦(31弦の場合には最低音が加わります。)フロアハープ

音階 G A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B
オクターブ
1
2
3
4

 

音階 C D E F G A
オクターブ

 

5

 

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 34弦フロアハープ

音階 A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B
オクターブ
2
3
4

 

音階 C D E F G A B C D E F G A B C D E F G
オクターブ
5
6
7

 

ケルティックハープ(アイリッシュハープ) 36弦フロアハープ

音階 C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B C D E F G A B
オクターブ
1
2
3
4

 

音階 C D E F G A B C
オクターブ
5
6

 

レバーをつけると、つけた弦は半音上げることができます。

ハープの調弦にはいろいろなタイプがあり、上記の音階と異なる調弦をするものもあります。

また、同じハープであっても、演奏する曲により調弦を変える場合もあります。

注意:オクターブの数字は便宜上振ったもので、弦を購入の際には、弦番号などをご確認ください。

 

 

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