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H6 弦の張り方が特殊なハープ
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クロマチックハープと呼ばれるハープがあります。 普通のハープの場合には弦をダイアトニックで張るのが普通ですが、このクロマチックハープの場合には、同じ大きさのハープに多くの弦を張ってクロマチック(半音階)の演奏を可能にしています。 と言っても、たくさんの弦のただ張ると間隔が狭くて弾きにくくなりますから、工夫が必要です。 工夫というのは弦の張り方です。 ここでは、少し弦の張り方について触れたいと思います。下の図を見ながらだとわかりやすいと思います。 (この図は正面から見たハープの弦の張り方です。)
ご存知の通り、弓型のハープは大きくても小さくても普通は1列(シングル)に弦がきれいに並んでいます。 ところが、左手、と右手で別々の弦を担当するという演奏法を考えた2列(ダブル)に張ったハープも生まれました。 この2列に張られたハープをダブルストラング(ハープ)と呼びます。
さらに、それを3列に張って1列目を左手、3列目を右手、そして中央にあたる2列目を両手で弾くという複雑な張り方をしたトリプル(ストラング)(ハープ)もあります。
また、ダブルストラング(ハープ)でも、右手で左の弦を弾きたいなどの場合のために、2列の間隔を狭くして2列を少しづつずらして配置したものもあります。 この場合には当然、手前、向こう側、手前、向こう側と交互になるハープと、ピアノの黒鍵のように半音だけ反対側に配置したハープがあります。 また、このようなハープの一つとして現在でもクロマチックハープという名前で売っているものがあります。
さらに、改良したもので、2列に弦を張る際に、交互に弦がクロスすることによって、上の方と下の方を弾いた時に違う音が弾けるようにしたハープがあります。 これをクロスストラング(ハープ)と呼びます。
ダブルストラング、トリプルストラングのハープのいづれも現在でも製造販売されています。
また、チター系の場合には、縦、横に弦を2段にして張ったものや、縦、斜めに張ったものなどもあります。 また、クロマチックハープという名前のチター系のハープもあります。 それとは別に、クロマハープという商標をつけたオートハープもあります。
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