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D9 ハンマーダルシマー Hammered Dulcimer |
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ハンマーダルシマーは、日本ではあまり有名ではないですが、ヨーロッパではかなり有名な楽器です。 写真ではわかりませんが、大きさは横幅が1m近くあります。 (この写真のものは920mmです。) 種類もかなり多く、どれくらいのタイプがあるのか調べつくせませんでした。 弦の数も、いろいろですが、それと同時にチューニングもそれぞれ違うので、楽器本体をただ手に入れただけでは演奏ができません。 シルクロードを通っているのでヨーロッパだけでなく中国など根付いた国では現在でも製造され演奏される機会も多くある楽器です。 ハンマーダルシマーは、チターもしくはプサルテリウムからの発展した楽器と見られています。そして後にピアノへと発展して行きました。 これより大型のもので音量など全ての点において改良を加えられたと思われる楽器としてツェンバロン(ツェンバロム)があります。 私が触らせていただいたものは1500mmぐらいの大きなもので、弦の数も100本は越えていました。音量もさることながら、フエルトのついたハンマーを使ってたたくと、ピアノそのもののような音がしました。 その他に中国のハンマーダルシマーに相当する楽器はヤンチン(洋琴また揚琴)と呼ばれます。 また、インド、インドネシアの方でサントゥールが有名です。これも現在でも製造販売されています。 それ以外にもスイスで・・・・とあんちょこの書き写しをしてもしょうがないので・・・・とにかく、たくさん種類があります。
普通、左右に張られた弦を駒(ブリッジ)で分断して、左右もしくは左右中央に音を作ります。 つまり、1つの弦で2つから3つの音を出します。 都合上1つの弦と書きましたが、小型ヤンチンや小型のハンマーダルシマーでは2本で一組づつの複弦(コース)です。 ハンマーダルシマーの大きなものやチェンバロムなどは3本から5本張られていますし、もちろん、ピアノのように音程によって複弦の数を変えているものも多くあります。 もちろん古い楽器の資料では複弦になっていなかったものもあるようです。 なぜ、複弦にするか?というと弦を叩いただけだと音量がかせげないからです。複数にすることにより音量は増えますから、より軽く叩いても良く鳴るので早い演奏が可能になります。 ハンマーといっても、象牙で出来たものもあるようですが、ほとんどは木でできていて、ヤンチンなどは、中国のお箸よりも軽いぐらいです。
それから、少し気がついたのですが、中国のヤンチンは少しチューニングが甘く、マンドリンハープのようなコーラス効果を狙っているように思いますが、チェンバロンの場合には厳密なピアノのようなチューニングにしてあるように思います。 ホンキートンクピアノ(1900年代初期のラグタイムでよく用いられた少しチューニングがずれたピアノ)のようにはチューニングしないまでも、大きくずれているものはレコードやCDでもあまり聞きません。 ここら辺をお詳しいかたは是非教えていただければと思います。
中国民族楽器演奏家ユニット女子十二楽坊が使用している楽器は? 女子十二楽坊は琵琶・二胡・竹笛・揚琴などの12人構成で、そのうち琴のパートが3人、ヤンチン(揚琴)と古琴です。古琴は日本の琴と似ていますが多少奏法に違いがあります。
女子十二楽坊の楽器の音と演奏が聞けるホームページがありました。ちなみにこれらの楽器は現在でも製造販売されているものです。 古琴についてはこのホームページを見ていただければ良いかと思います。(リンクページも凄いです。) ただ、女子十二楽坊の演奏している古琴については、弦の数も多い比較的新しいものです。 |
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★★ 現在でも販売されています。
このページについては、楽器ごとに分けて強化する予定です。 |