L 水瓶型ハープ
LYRE & KITHAR

幻のハープを求めて

David's or Angels Lyre harp

このページは非常に長くなりましたので、続きを女神、天使、吟遊詩人のハープへ移しました。

そもそも、バイオリンやギター以上にデザインで使われている楽器、

それはハープなのです。

今では珍しい楽器の一つとなってしまったにもかかわらず、

その美しい曲線とその音色は人々にそれだけ愛されているということでしょうか?

女性がハープを弾いている姿は絵になるし、天使や女神がハープを持っているのはギリシャ?北欧?神話からあるからでしょうか?


さらに、グランドハープケルティックハープなどがデザインに使われるのはわかるのですが・・・・

スタンウェイのマークにも使われている有名なハープについてはほとんど見た事がありません。

不思議だと思いませんか?

このハープは基本的にはリラと呼ばれるハープのひとつです。リラは呼び方もいろいろでLYRE(=LYRA(伊)=リラ=リア=ライア=ライアー)などと呼ばれます。

このような形のハープは、ユダヤの王となったKing Davidのアイテムとして絵画や彫刻で見られるために、ダビデのハープとか、旧約聖書のKINNOR(ヘブライ語)と呼ばれたりします。

天使のハープとかエンジェルスハープなどと呼ばれることもあるようですが、海外ではエンジェルスハープで商標がとられたりして、一般的にはそのようには呼ばれていないようです。

 

1930年代からリプロダクションはあったのですが、現在のものも含めてLYREと名のるハープは、私のイメージしている形からは、似ていないフォルムか、どう考えても違う構造を持つものばかりです。

とくに、東アフリカ?やシベリアに残ったというリラは誰が見てもそれから天使がもっている楽器と連想できません。

果たしてこのようなハープを見つけることはできるのでしょうか?

そこで、もう10年近くこの楽器についての資料を捜し求めて、本物はどのようなものか?その音色は?どの様に演奏するのか?

などを出来る限りまとめてみようとしました。

 

また、このページでは各時代にあったいろいろなリラ、キタラ、やゲルトナーライアーについては触れていません。


もちろん、今までにそのような本が出版されていなかったわけではありません。

海外はもちろん、日本語になったものもあるのですが、その説は民族楽器に強引に結びつけたり脚色されたものであったりして、その背景については詳しく述べられたとしても、その楽器の本来の像ははっきりしません。


以上前書きがとても長くなりましたが・・・・

残念ながら、本物を写真ですらこのホームページに挙げることができない現状は、私の調べたことのほんの一部をここに書いていこうと思います。

あくまで、そこらじゅうの断片的な資料をまとめているだけですが・・・・

 

このページは、ついていける人だけご覧になっていただければと思います。

 

LYREの今までにわかった標準的な仕様(概要)
サイズ:縦15インチから22インチ長いもので28インチ 横12インチから20インチ
材質:木と金属(または木か金属)
弦の数:最小3 最多30ぐらい
色:マホガニーか金色 希に白か黒

弦を上から下へ縦に平行に張る、下に糸巻き?(調弦する機構)があると思われる。

修正:上に糸巻きがあるものの方が多いようです。

ボディ下に共鳴体(共鳴胴?)があり、左右上部は共鳴体ではなく、弦の支持のためにある。

補足:19世紀以降ではリラの構造ではなくキタラの構造をもったハープが多く描かれています。

ピックなどを使わず指で弾く
弦は上部の左右に延びた支持棒に結びつけるか、その支持棒から上に伸びたピンに結びつける

左右の支持柱の上はバイオリンのように丸くカールされている

説:先端が尖っているか丸くなっているかは重要な要素という説があります。詳しくはこちら

ボディ下は、ほとんどの場合に平らになっている

左右の支持柱はソリッド(中空ではない)

補足:19世紀以降ではリラの構造ではなくキタラの構造をもったハープが多く描かれています。(従って中空もあり?)

重さは見た目よりも重い?(2−3Kgはある)
弦はおそらく羊腸(金属ではない)

弦は左右に行くに従って音程は低くなっていく(中央が一番高音?)

修正:参考にした資料がいい加減なためにこの説は棄却します。

音量はあまり大きくない

 

 

このページは更新していくつもりですのでどうかご協力を

どんな事でも構わないので、情報のご提供お待ちしております。

また、作ってみたい方、作った方がいらっしゃいましたらご一報を・・・

WANTED

様々なマークなどに使用されている天使が持っているような、リラを求めています。

(おそらく9世紀から11世紀のドイツかイタリアの資料が発祥のもの)

知りたいことは、

1、それが本当にあったものなのか?

2、それは、どのような仕様のものだったか?

3、もし実在したとしたらどうしてなくなってしまったのか?

4、再現するための資料や情報

ちなみに、このホームページの写真にあるリラはすべて偽物です。

Ψ

(この文字は明朝体だとどう見てもハープですよね・・・・)

 

このページは非常に長くなりましたので、続きを女神、天使、吟遊詩人のハープへ移しました。

 

 

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なぜボディ下は、ほとんどの場合に平らになっているか?

質問があった為に、補足説明を致します。

あくまで推測ですが、古い文献を見ている限りでは壁画などでもっとも多く出ているリラは膝の上の乗せた状態で弾いています。

従って本来丸いはずの底が安定するために平らにした物と思われます。

また、さらに花瓶のように高さのある底を持つ物(下の写真の左から6番目や右から5番目のスタンウェイのマーク参照)もよく見かけますが、この様に高さが必要なのは演奏の姿勢から考えて小さいハープの場合には、膝の上に乗せてもさらに高さが低かったのだと考えられます。