B 演奏について
HOW TO PLAY

B1 まずは基本

Elementary

ここでは、チター系のハープを演奏するまでの基本について説明します。

なぜここに書くかというと、書かれた文献なども果てしなく少なく、日本語訳されたホームページ等も見つからないからです。

本当に基本のさわりの部分しか説明できませんが、もし、オートハープを持っていてコードを奏くだけではもの足りなくなった方には役に立つかもしれません。

もちろん、他の楽器を演奏されている方にとっては自分なりの方法があると思いますので軽く流して頂ければと思います。

1:演奏ポジション

まずは、ほとんどのハープは座って演奏するのが基本ですから、机の高さとイスの高さを合わせて背中がある程度延びた姿勢を保たなくてはなりません。

最初は膝の上では絶対に練習しないで下さい。膝の上は安定しにくいので、初心者には特に難しく、また、弦の位置を覚える上で楽器が動いてしまうということは非常に問題があります。机の上で練習ができれば、そのうち膝の上や持って?の演奏も可能になってきます。(らしいです。)

高さの丁度良い机があったら、自分の正面にハープを弦が縦になるように置いてください。

そして、軽く右手だけで左から右に弦を流すように弾いて見て下さい。次に左手で右から左に弾いてみて下さい。

どちらかの手が弾きにくい場合には、少し楽器を左右に移動させてなるべく弾き易い位置を探してください。

ハンマーを使うハープや演奏用の補助機能がついたハープ(例1例2例3)などは、このまま演奏する場合もありますが、ほとんどの楽器の場合は、そのまま左回転をさせていき、弾き易い角度を出します。

コンサートチター大型のオートハープなどの場合にはそのまま90度回転させて弦が自分に対して平行になるように置きます。

2:ピックについて

演奏するときに爪が伸びていないと音量が出しにくいとか、マンドリンハープのような複弦は弾きにくいとか人によってまちまちですがその場合ピックを使います。

ピックについては本当にたくさんの種類があるので楽器屋さんに行って自分に合ったものを探すしかありません。

同じ形状をしていても厚さや硬さによって全くことなります。

私の場合には、ハープによっては親指のピックを使いますが、それ以外の場合には自分の爪で弾く場合が多いです。

比較的爪が弱い人もいるので実際に弾いた感じで決めて下さい。

但し長時間演奏したり、プロ?を目指す人はピックは必要不可欠と言われています。

ピックは指にあっていないと力の加減ができなくなりますから、、普通、お湯や熱風(ドライヤーをかなり放して)で柔らかくして固めます。

金属ピックはそのまま手で曲げられます。

3:弦を覚える

弦を覚える?なんて大変なことと思いますが、これは慣れです。良い方法がいくつかあるので後ほどまとめます。

コンサートチターなどの一部の楽器には例外がありますが、ほとんどと言って弦はどれも同じに見えます。

グランドハープのようにCは赤でFは青い弦などということもなく、クロマチックやダイアトニックでさえない楽器もあります。

とにかく弦の位置を確認することから始めて下さい。

幸いにも多くのハープには、楽器自体に音符か記号で音階がわかるように書かれていますので、あとはそれを見ながら指の運びを練習すれば良いのです。

最終的には、曲は練習して暗譜(覚える)しなくてはなりません。

ピアノを弾く人もギターを弾く人も頭で覚えるのではなく指が覚えるように、指が自然と次の音をはじくようになるまでの練習が必要です。

ほとんどのハープの場合、ギターに比べて左手で弦を押さえて右手ではじくなど音をつくる必要がないことや、ピアノのように多くの鍵盤を同時に弾く曲は少ないために幾つかの楽器をこなした人ならばわりと簡単に弾くことができます。

と言っても、曲によってはかなりアクロバットな演奏を要求されますが、それは上級になってから挑戦するということで・・・・・

 

4:ホームポジション

ホームポジションの説明は文字で表現するのが難しいのですが、ここでは

仮にC調(C=ドの音からはじまり音階が並んでいるもの)で始まる2オクターブ程度のダイアトニックのコード付きハープを想定して説明します。

右手の音階はこんな感じです。

C - D - E - F - G - A - B - C - D - E - F - G - A - B - C

のたった15本の弦を担当すれば良いわけです。

これを、仮に

1C- 1D- 1E- 1F- 1G- 1A- 1B- 2C- 2D- 2E- 2F- 2G- 2A- 2B- 3C

と書きます。

まず、右手の親指から順番に 1G 2C 2E 2G と置きます。これがホームポジションです。

この時に小指は使いません。※

小指は伸ばせば2B や 3Cに届くとは思いますが、ほとんどの人の場合に手が寝てしまうことと親指の担当している低い方の弦に移動がしにくくなるためです。従って小指は必要な時には使いますが、ホームポジションには入れません。

あえて言えば、グランドハープではありませんが、中央のCの弦を素早く見つけられるように色をつけるとかマークをつけるのもよいと思います。

それでは、親指から順番に引いてみてください。良い音がしましたか?

このポジションを忘れず、そのまま2つ左にずらして弾いて見て下さい。1E 1A 2C 2E です。

こんどは暗い感じの和音(マイナーコード)です。

コードハープの場合には、コード用の弦が実際にあるのですが、メロディーでも主要コードが完全に弾けるように練習をしなくてはなりません。

そのために、このホームポジションにいち早く指が自然に置かれるように練習して、そこから別のコードへ瞬時に移動できるようになれば次のステップに進めます。

 

※演奏中小指は全く使わないという意味ではありません。しかしながら、ほとんどのハープでは使いません。

小型ハープはごく希に小指も使うものもあります。

5:正しいはじき方

前の項目で説明したホームポジションに指を置いてみて、もしも、指が立っていない場合には、イスの高さを調節するか、自分からハープまでの距離を再調整してみてください。

その際親指は少し寝かせて他の指は立った形が理想です。

親指にサムピック(親指専用のピック)をつける場合にはとくに、弦から高い位置に手を持ち上げるようにしなくてはなりません。

しかしながら、あまり高く持ち上げると手にムダな動きが出てしまうので、むしろサムピックを削って短くした方が良いでしょう。

 

 

 

 

 

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